「ほぼ日刊イトイ新聞」の糸井重里さんのお手伝いをさせていただいている関係で、先日「思想界の巨人=吉本隆明さん」のお宅に伺わせていただき、直接お話しを伺うという、本当に稀少で幸福な機会をいただきました。

 

「人は本物に触れる体験をすると、(たとえ内容をすべてなんて理解できなかったとしても)心が震えるような感動を受ける」という話をよく聞きますが、今回の経験はまさに、この「心が震える」ような強烈な体験でした。帰宅した後も、吉本さんのご本を読んでも、「あの場に同席させていただけた至福感」を、ゆっくりと味わわせていただいているところです。
 
吉本さんと、糸井さん、糸井事務所のみなさまに、ただひたすら、感謝の気持ちでいっぱいです。一生の思い出になるような、ステキな機会をいただき、本当にありがとうございました。

吉本隆明さんプロフィール

1924年生まれ。詩人、文芸評論家、思想家。

東京工業大学電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。現在に至るまで、幅広い層から支持を受けつづけ、 「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。

著書に『共同幻想論』『言語にとって美とはなにか』 『ハイ・イメージ論』『カール・マルクス』 『悪人正機』『最後の親鸞』『ひきこもれ』 『吉本隆明 自著を語る』『真贋』 『日本語のゆくえ』など。

(出典:ほぼ日刊イトイ新聞

(↓ご自宅でお話してくださる吉本隆明さん)

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(↓嬉しそうに吉本さんのお話を引き出されるイトイさん)
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浅学な私は、吉本さんのご本もまだ少ししか読めておらず、文学・宗教・哲学などに関する知識も本当に浅く、正直とても緊張して伺いました。
 
もちろん、私たちをお連れくださった糸井さんと吉本さんの間に、長きにわたる信頼関係があってこそ、のことだと思うのですが、「思想界の巨人」と呼ばれる吉本さんの語り口は、とてもソフトで庶民的。
 
お話の中には、夏目漱石、親鸞、マルクス、フーコ、などの歴史の教科書でしか見たことのないような人の話が、「ひょいっ」と出てくる。そういったスゴイ人たちは、吉本さんと同じ時代を生きてきた人なんじゃないか、と錯覚するくらいの親しみをこめた表現でお話くださる。だからこそ、「あぁぁぁぁぁー、もっと知りたいし、勉強したい」と、本当に思いました(ホントです)。
 
もっと知ったら、もっと楽しめることが沢山でてくるのではないか、とか、ちょっと大変なことやツライことも違った解釈をできるようになるのではないか、とか…。
 
糸井さんが、吉本隆明さんを心の底から尊敬しておられ、吉本さんの声を伝えることを、まるで「ミッション」のようにしておられ、多くの人に「オススメ」しているのは、こういった理由なのではないかと、吉本さん初心者の私は思っている次第です。
 
今回のお話の中で、最も考えさせられたのは「沈黙は言葉の幹と根である」という概念。直観的にわかる部分もあるのですが、それだけでなく、きっと相当深いものがあるのだろうと、じーーーーーっくり考えてみたいと思っています。
 
***
 
そして…
とうとう、明日、吉本さんの講演会↓が、開催されます。

「ほぼ日」10周年記念企画

吉本隆明さんの講演会

 芸術言語論 〜沈黙から芸術まで〜

チケットは完売だそうなのですが、「ほぼ日」上でも、当日の模様が「テキスト中継」されるようですので、ご興味がある方はご覧になってみてください。
 
講演には行けないけれど…、という方にも、朗報があります。吉本さんの今までの講演をお聞きになれる方法があります。(ちなみに、講演録を読むのではなく、耳から聴くというのは、なかなかステキな疑似体験です) 「ほぼ日」と全国の書店でお買いになれるとのことなので、ぜひぜひ、こちらもご覧になってみてください。
 
明日の講演が、今からとても楽しみで、ワクワクしています。ここでも、またご報告できればいいなぁ、と思っています。
 
プロノバ 代表取締役 岡島悦子

代表プロフィール

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岡島悦子(おかじまえつこ)

プロノバ 代表取締社長/
ユーグレナ 取締役CHRO

経営チーム強化コンサルタント、ヘッドハンター、リーダー育成のプロ。
「日本に"経営のプロ"を増やす」ことをミッションに、経営のプロが育つ機会(場)を創出し続けている。

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