先週になるが、グロービス(GCP)を卒業・独立した小林雅さんがAdobeの田中章雄さんと新しく立ち上げたIVS(Infinity Venture Summit)に先週参加した。

 IT業界の経営者が約300人が集結。以前のNILS(New Industry Leaders Summitよりも、若干だが年齢層が若返っているのが特徴のように思える。

NILSでは、創設以来過去6回、企画メンバーをしていたため、パネルの企画から参加していたが、今回はモデレーターということで、小林さんから依頼のあった経営パネル↓「成長の壁」というパネルのモデレーターを担当。NILSの経営パネルでもお馴染の論客。

15:15-16:30 Session 2-B: 成長の壁

(Speaker)
* 株式会社オプト代表取締役CEO 海老根智仁 氏
* 株式会社オールアバウト 代表取締役社長兼CEO 江幡哲也 氏
* 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン 代表取締役社長CEO 石坂信也 氏

経営関連のパネルについては、経営者のみのカンファレンスであるという場を最大限に活かして相互の学びの場とする、という趣旨から、失敗も成功もなるべく具体的事例で議論する、ということでお願いしているため、基本的にオフレコ
 
そのほうが、机上の空論でなく「で、現実問題はどうなの?」といったことをお互いに聞ける場になるからである。
 
ただ、いつも難しいなぁと思うは、分科会形式だとはいえ100人以上の経営者でこういったテーマを「みんなで考える方式」にするのは、本当に難しい。お互いの立ち位置もよくわかっている経営者だとしても、徹底的に議論するならば30人くらいが最大の人数かな、などと思った次第。
 
「成長の壁」というお題をいただき、IVSのInfinity(無限大)とういことを考慮した時に、以下のようなことを考えた。
  1. Googleなどを輩出した米国に比べ、日本のベンチャー企業はメガベンチャーになりにくいといわれているが、どうしたら「成長の壁」を超えてメガベンチャーを目指せる
  2.  IPOを後も次々に現れる「成長の壁」を常に超えて「勝利し続ける」ためには、どのような戦略・組織メカニズム・リーダーシップが必要なのか

討議の内容については、上述のようにオフレコなので割愛するが、すばらしいスピーカーである3名の経営者の方々はそれぞれ、長期的に企業が収益の柱を次々と生み出していけるよう、以下のようなことを励行しておられることを、事例ベースで共有していただいた。

  • 長期的な仕込みも行うことを投資家にも納得してもらえるような明確な説明と信頼感の獲得
  • 強い人材を創り出すしくみ
  • そのような人材をひきつけ続けるような組織文化の醸成と理念の反復的な浸透
  • 勝ち続けるための経営者自身のリーダーシップ磨き
非常に難しいテーマだったが、示唆に富んだお話しをいろいろ伺え、また参加者の皆さんからも、活発に意義深い質問をいただいた。 最後になりましたが、パネリストの皆様、難解なパネルに真摯に対応していただき、本当にありがとうございました。
 
プロノバ 代表取締役社長 岡島悦子

代表プロフィール

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岡島悦子(おかじまえつこ)

プロノバ 代表取締社長/
ユーグレナ 取締役CHRO

経営チーム強化コンサルタント、ヘッドハンター、リーダー育成のプロ。
「日本に"経営のプロ"を増やす」ことをミッションに、経営のプロが育つ機会(場)を創出し続けている。

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