前3回のアンケート結果報告エントリーのおまけエントリー。
経営のプロの定義のアンケートに
トムソーヤのペンキぬり
との記載があった。意味わかります?
答えは、以下の通り。
トムソーヤは非常に多くの塀のペンキをぬらなければならなかった際、「自分ひとりではできないなぁ。みんなを動員しなければ」と思った。まず手始めに、自分が相当楽しそうに(どのように???)ペンキぬりをして見せたところ、他の人も「自分もやらせてくれ〜」となり、多くの人が楽しそうにペンキぬりに参加してくれ、夢中になってやってくれたことから、あっという間にペンキぬりの作業が完了した。
このことから転じて、「トムソーヤのペンキぬり」とは、「人を動かすことのできるリーダーシップ」、特に目標に向かって人を夢中にさせ、組織の最大限の力を発揮させることのできるリーダーシップのことを言う。
これ、実は記載してくださった方の「造語」とのこと。言葉のセンスに脱帽。
通常、「定義」と言われたら、「〜〜〜の人」といったように記載してしまうことが多いところを、さらっと「トムソーヤのペンキぬり」と書けるセンスに完敗。
実は、ネタを明かすと・・・、この回答をしてくださったのは、よく私の取材原稿を書いて下さっている超一流のビジネスライターの方。
経営者の方を数多く取材されているので、勿論一流のコンテンツがご自身の中に蓄積されていくのだとは思う。そして本当によく勉強されていることがいつも伝わってくる。いつ原稿を書いていただいても、質問力、理解力、文章力ともにすばらしく、こちらの趣旨を的確に把握、抽出し、自分がお話したことの200%アップくらいの完成度のコンテンツを作成いただけるプロである。
経営者の方々とお話していても、情景が浮かぶような表現や、喩え、が上手な方が多い。私のネタ帳はそんなお宝キーワードでいっぱいになっていく。
言葉の選び方はセンスだとは思う。一方で、相手にわかりやすく、イメージが膨らみやすい表現は、相手の視点にたって言葉を選ぶ想像力と、サービス精神のようなセンシティビティー、の賜物なのではないかと思う。言葉選びの一流な人は、ビジネスセンスも一流だなぁと、新たな法則を感じたできごとであった。
グロービス・マネジメント・バンク
代表取締役 岡島悦子